建設業許可の29業種一覧と選び方|自社はどの許可を取ればいい?

投稿日:2026/10/11

最終更新日:2026/10/11

建設業許可の29業種一覧と選び方|自社はどの許可を取ればいい?

建設業許可のご相談で、最初によく聞かれるのが、

「うちは何の業種を取ればいいですか?」

という質問です。

建設業許可は、「建設業許可」という1種類の許可を取れば何でも工事できる制度ではありません。工事の内容ごとに29の業種に分かれていて、実際に請け負う工事に対応する業種の許可を取ります。

ここを間違えると、せっかく許可を取ったのに、受注したい工事を請け負えないということもあります。

まずは29業種を確認したうえで、実務上どう選べばいいのかを見ていきます。

建設業許可は全部で29業種

現在の建設業許可は、2つの一式工事と27の専門工事、合計29業種です。国土交通省も、工事内容と許可業種を29区分に整理しています。

No.工事の種類許可業種
1土木一式工事土木工事業
2建築一式工事建築工事業
3大工工事大工工事業
4左官工事左官工事業
5とび・土工・コンクリート工事とび・土工工事業
6石工事石工事業
7屋根工事屋根工事業
8電気工事電気工事業
9管工事管工事業
10タイル・れんが・ブロック工事タイル・れんが・ブロック工事業
11鋼構造物工事鋼構造物工事業
12鉄筋工事鉄筋工事業
13舗装工事舗装工事業
14しゅんせつ工事しゅんせつ工事業
15板金工事板金工事業
16ガラス工事ガラス工事業
17塗装工事塗装工事業
18防水工事防水工事業
19内装仕上工事内装仕上工事業
20機械器具設置工事機械器具設置工事業
21熱絶縁工事熱絶縁工事業
22電気通信工事電気通信工事業
23造園工事造園工事業
24さく井工事さく井工事業
25建具工事建具工事業
26水道施設工事水道施設工事業
27消防施設工事消防施設工事業
28清掃施設工事清掃施設工事業
29解体工事解体工事業

実際の申請では「建築一式工事の許可」というより「建築工事業の許可」、「内装仕上工事をするための内装仕上工事業の許可」という形で考えます。

「建築一式を取れば全部できる」は間違い

これはかなり多い誤解です。

建築一式工事や土木一式工事の許可を持っていても、29業種すべての専門工事を自由に単独受注できるわけではありません。

一式工事は、複数の専門工事を組み合わせ、総合的な企画・指導・調整のもとで建築物や土木工作物をつくる工事です。国土交通省も、土木一式・建築一式を「総合的な企画、指導、調整のもと」に施工する工事として定義しています。

例えば、マンション1棟の新築工事を元請として総合的に請け負うのであれば、建築一式工事が中心になります。

一方、

「事務所の内装工事だけを800万円で請ける」

のであれば、検討すべきなのは建築一式ではなく、まず内装仕上工事業です。

同じように、

「電気設備だけ」
「防水だけ」
「塗装だけ」

を請け負うなら、それぞれの専門工事業の許可を見ます。

業種は会社名ではなく「実際に何を施工するか」で決める

業種判断をするときに、会社の肩書だけを見てもあまり意味がありません。

「リフォーム会社」
「設備会社」
「プラント会社」
「外構会社」

という会社名・業態だけでは、必要な許可は決まりません。

例えば「リフォーム」と一口に言っても、

  • クロス・床・天井 → 内装仕上
  • 木製造作 → 大工
  • 給排水設備 → 管
  • 電気配線 → 電気
  • 塗装 → 塗装
  • 防水 → 防水

というように、工事の中身によって業種が変わります。

実際のご相談では、会社案内よりも、過去の見積書・注文書・請求書を見せてもらった方が早いことも多いです。

「普段、元請から何という工事名で発注されているか」「実際に現場で何を施工しているか」から業種を絞っていきます。

意外と迷いやすい業種がある

29業種には、境目が分かりにくいものがあります。

例えば、

管工事と水道施設工事

建物内の給排水・給湯・衛生設備などは管工事ですが、上水道等の取水・浄水・配水施設の工事は水道施設工事という整理があります。

電気工事と電気通信工事

照明・配線・受変電設備などと、通信設備・情報設備では業種が異なります。

鋼構造物工事ととび・土工工事

同じ「鉄骨」という言葉が出てきても、鋼材を加工・組立てて工作物を築造するのか、既製の鉄骨を現場で組み立てるのかなど、施工内容で判断が分かれることがあります。

こうした境界業種は、見積書の工事名だけで決めず、国土交通省の業種区分・工事例示まで確認する方が安全です。

1業種だけでなく、まとめて取ることもできる

1社で複数業種の許可を持つことは珍しくありません。

例えばリフォーム会社で、

  • 建築工事業
  • 大工工事業
  • 内装仕上工事業
  • 塗装工事業

を持つケースもあります。

新規申請の時点で要件を満たせるのであれば、今後受注する予定の工事まで見て複数業種をまとめて申請することも検討できます。

特に法定手数料は、同じ申請区分の新規許可であれば「1業種9万円、4業種なら36万円」という数え方ではありません。都道府県知事の新規許可なら申請手数料は9万円です。後日改めて業種追加をすると、別途5万円の手数料がかかります。

もちろん、必要のない業種まで闇雲に取る必要はありません。

ただ、「半年後にこの工事も始める予定」ということが最初から分かっていて、技術者要件も満たせるなら、新規申請時に一緒に検討した方が効率的なケースがあります。

業種ごとに「営業所技術者等」の要件を確認する

以前は「専任技術者」という呼び方が一般的でしたが、現在の法令上は営業所技術者等という名称になっています。

営業所ごとに、許可を取りたい業種に対応する資格・実務経験等を持つ営業所技術者等を置くことが必要です。

例えば、

「電気も管も内装も取りたい」

と思っていても、その3業種をカバーできる資格・経験者が社内にいなければ、希望どおりには申請できません。

そのため実務では、

取りたい業種を決める
ではなく、

取りたい業種 × 社内にいる技術者

をセットで確認します。

ここを先に整理すると、申請できる業種がかなり見えやすくなります。

許可業種に迷ったら、見積書から確認するのが早い

「うちは何業ですか?」と聞かれたとき、会社名だけで即答するのは難しいことがあります。

過去の、

  • 見積書
  • 注文書
  • 請求書
  • 工事写真
  • 元請との契約内容

を見ながら、

「この工事なら内装」
「この部分は管」
「こちらは機械器具設置」

というように分類していくのが実務的です。

これから500万円以上の案件を受注するために許可を取る場合は、実際に受注予定の工事内容を先に確認してから業種を決めることをおすすめします。

建設業許可の業種選びなら行政書士法人Deeへ

行政書士法人Deeでは、「何業種の許可を取ればいいのか」という段階から建設業許可のご相談をお受けしています。

見積書や過去の工事実績を確認し、

  • 必要な許可業種
  • 営業所技術者等の要件
  • 同時に取得できる業種
  • 将来追加した方がよい業種

まで整理したうえで申請を進めます。

「建築一式でいいのか、内装も必要なのか分からない」といった段階でも問題ありません。まずは現在の工事内容をお聞かせください。

TEL 03-6820-0641(受付 9:00~18:00)
〒162-0811 東京都新宿区水道町2-13 江戸川橋HOビル4階
行政書士法人Dee(建設業許可サポート)

よくある質問

Q. 建築一式工事業を持っていれば、内装工事を単独で請け負えますか?

一定規模以上の内装工事を専門工事として単独で請け負う場合は、原則として内装仕上工事業の許可を確認します。建築一式は専門工事すべてを包含する「万能許可」ではありません。

Q. 29業種のうち、何業種まで取れますか?

要件を満たせるのであれば複数業種を取得できます。重要なのは、各業種に対応する営業所技術者等を置けるかどうかです。

Q. どの業種か判断できません。

実際の見積書・請求書・施工内容を見ると判断しやすくなります。特に複数業種の境目にある工事は、申請前に確認しておくことをおすすめします。